早期退職 FIREに潜むリスクとは何か?

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FIREはやめておけ!向く人と向かない人の違いとは!?

 

まず「FIRE」とは一体何なのか?

 

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉です。
Gakken ジュニア・アンカー英和辞典で、一つ一つの意味を確認してみましょう。

  • Financial 「財政上の」「金融の」
  • Independence 「独立」「自立」
  • Retire 「退職する」「引退する」
  • Early 「早い」「早く」「初期の」「初期に」

つまり、簡単に日本語に言い換えますと「経済的な自立と早期退職(リタイア)」を意味することになります。

この考え方は、投資や貯蓄などの資産形成を通して、
会社などの勤め先にしがみつかずに生活できる「経済的な自立」を達成し、
「早期退職できる状態」を目指すものです。
FIREを実現する人々は、30代や40代のうちに上記のような状態に到達することを目標にしています。

仕事を早期退職して悠々自適な生活を過ごすというイメージがあり、
誰もが一度は憧れたという経験はないでしょうか?

例えば早期退職はどんなイメージがあるでしょうか?

億万長者になって毎日、悠々自適な生活をしてひたすら趣味に没頭できる時間があり豪華な食事をしてストレスなく生きている姿が思い浮かんだかと思います。

働くことは生きていくためのお金を得る手段として必要不可欠ではありますが、働くことへの考え方や環境の違いは人によってとても大きいです。

働くことや仕事を生きがいと感じる人もいるでしょうが、すべての仕事がやりたい事や楽しい事だけではないですので、人によっては働くことがストレスになっている人もいることでしょう。

そういう人にとっては、早期退職はできるものならしたいと考えるのも無理はありません。

FIREは悠々自適な生活とは少し違い、株式や不動産投資などで得られる不労所得が支出を上回れば理論上は「経済的自立と早期退職」が可能になります。

FIREを目指す方も多いですが、しかし実際のところFIREには様々なリスクが潜んでいます。

インターネットでFIREについて検索すると、「やめとけ」「難しい」「やって後悔した」などのネガティブな言葉も目にするかと思います。

そこで今回はそのFIREのリスクについて迫ってまいりたいとい思います。

不動産投資のリスク

FIREのリスク①

社会的信用の低下

早期リタイアとは文字通り仕事を退職して、収入の一切を不労所得で生活することを指します。

他人から見たときにその人の対外的な信用能力は、
その人の収入量に大きく依存しているというのが、この資本主義社会における1つの実情です。

早期退職によって定期的な収入が減ると、仮に経済的自立が担保された状態だったとしても一般社会から見れば”安定した収入がない人”と判断されてしまい、必然的に、その人の対外的な信用能力は下がってしまうこととなりますので、この点は、1つのリスクといえます。

これは何を意味するでしょうか?

例えば賃貸のお部屋を借りる際に申込時に勤務先や年収を記載する欄があります。

その際にどれだけ手元にお金を持っていても、株や不動産などの資産運用で上手に収益を上げていたとしてもリスクが高く収入がなくなるリスクがあるということで入居を断られることがあります。

仮に運用がうまくいっておりグレードがより高い部屋に引越しを検討していたとしても入居審査で否認がでてしまい好きな家に住めないという弊害が生まれることでしょう。

持ち家がありローンも完済している状況以外でのFIREは自宅を確保することもままならない状況が予想されますので事前に緻密な計画をしなければなりません。

クレジットカードの作成時の審査等についても同じ事を言うことができます。

 

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FIREのリスク②

資産価値の低下

FIREの最低現の条件として安定したインカムゲインを得られる仕組みを作るということがあります。

※インカムゲインとは、株式や債券などの資産を保有中に得られる収益のことです。
たとえば、株式では配当金、債券では利子、不動産では賃貸することにより得られる家賃収入がインカムゲインに当たり、それらの資産を保有し続けることで、継続的な収入を期待することができます。
インカムゲインに対し、保有する資産を売却することで得られる収益のことをキャピタルゲインといいます。

今回は株式を例に説明していきます

まずは株式のインカムゲインとは配当金がそれに当たります。

株式の運用額が大きければ、仮に利回りが低くても運用益の額は大きくなります。

しかし当然ながら投資している株の法人の業績が悪ければ配当金は出ません。

そうなった場合、考えられることは運用額を切り崩すことになります。

通常、運用額は種銭と呼ばれ、金額が大きければ大きいほどリターンの額が大きくなります。

この運用額を切り崩してしまうと運用益は同じ利回りでも額が少なくなってしまうため収入が下がってしまうリスクがあります。

支出を減らすこともFIREにおいてとても大切なことですが、収入が下がってしまうとさらに支出を下げることはとても困難になることは容易に予想ができます。

景気に左右されないインカムゲインが確保できなければFIREをおすすめすることはできません。

 

FIREのリスク③

孤独になる

FIREは支出を抑えることが大前提です。

FIREをしたら社会との繋がりが一気に減ります。

誰とも会わずに一日が終わるという日が続いて孤独感が一気に押し寄せてきます。

自分から積極的にコミュニケーションを取らなければ誰かと会うことはおろか会話すらできない状況になります。

しかし誰かと会う事は当然支出も伴うため生活そのものに影響が出てくる可能性があります。

人間関係に縛られることが苦手でFIREになったという人でも誰とも話さない日が続くとそれもストレスになるという人も実際多くいると聞きます。

元々、人と接することが好きな人は言うまでもありません。

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FIREのリスク④

FIRE後の生活費は目安にした金額では足りなくなる

年間の必要費用が当初に目安にした額のままずっと続くことなどありえません。インフレや国際情勢などと理由はいろいろ考えられます。もっと多くなる年もあれば少なくてすむ年もあるかもしれません。

下記のイラストは金融庁発表のライフプランの一例です。

ライフプランにかかるお金基礎から学べる金融ガイド/金融庁

上記のイラストにある通りに20代から老後まで様々なライフプランが発生し、その都度費用が必要になります。FIRE指標で年間支出を予測したとしても、突発的な出来事によって貯蓄額が大きく減ってしまう可能性は大きいです。

上記のイラストから考えると人生のライフプランに必要な合計金額は約6,000万円になります。FIREするための資金にはこの6,000万円のお金も含めて準備しなければ、イベント発生時ごとに自身の資金を切り崩す事になってしまいます。 

 

ではこれらのリスクを軽減、回避する方法はないのでしょうか。そんなことはありません!!

それは、人生の不確実性も考慮して、ある程度の余剰資金を確保しておくことです。

それはFIRE実現前の段階で貯蓄するのでもいいですし、手元の資金を利用して再投資をするなどして資金を増やすなど方法はあります。なお、老後に受け取る年金額を増やすために、iDeCo(個人型確定拠出年金)や政府が進める新NISAなどの制度を活用する方法もあります。

まとめ

総括すると、FIREは達成すべき目標である一方で、個々の状況に合わせて慎重に計画を立てる必要があります。

FIREを検討されている方はなぜ早期リタイアを希望しているのでしょうか?

自由に生きたい?時間や社会に縛られたくない?ストレスのない生活がしたい?

理由は人によって十人十色の答えが返ってくるかと思いますが、まずは一度FIREの先に一体どんな生活が待っているかをじっくり考える必要があります。

ただなんとなく“楽して暮らしたい”ということであれば全くおすすめできません。

むしろストレスに感じる事が多くあることでしょう。

FIREをなぜしたいのかを今一度考えた上で起こりうるリスクをまとめてみてはいかがでしょうか?

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